[さけ]

大晦日、正月の年取り魚として、昔から庶民に親しまれてきた魚である。産卵のため生まれた川に戻ってくる秋が旬で、川に遡る前の海で獲れたものが最上。背びれの後方に小さい脂ひれがある。海で生活し、産卵期に河川に戻るものと、淡水で一生を過ごすものがある。春ふ化したシロザケの稚魚はすぐ海に下るが、ほかの種類では何年も淡水で過ごしてから海に下るのもいる。

サケ…太平洋側は千葉県、日本海側はおもに北陸辺りまで遡上が見られ、4年程で回帰し、全長1m位。

紅サケ…室蘭近海から北アメリカ西海岸まで分布。サケ類中、最も身の色が赤く、欧米で一番好まれている。陸封型ヒメマス

マスノスケ…全長2mとサケ・マス類中最大。別名キングサーモン。背部、背・尾ひれに黒点散在。5年程で回帰。

ニジマス…カリフォルニア原産。明治初期から養殖され、全長40cm位。走海型はショマといい、全長は1mに達する。

ヤマメ…サクラマスの陸封型。サクラマスがのぼる川には雌がほとんどおらず、ヤモメが語源という説もある。

イワナ…日本の淡水魚中もっとも高い標高の渓流にすむ。日本海は津軽半島から鳥取県、太平洋は利根川以西に分布。

サケ・マス類の筋肉は、おもに橙〜紅色をしている。
内陸性のニジマス、ヤマメなどは橙色か白色に近く、外洋性のマスノスケ、ベニザケなどは紅色で魅力的である。
ヤマメの旬は春。
ニジマス・イワナは夏で、サケは「秋味」といわれるように秋の味覚。
身はルイベ(一度冷凍したもの)と称し刺身にするが、サケ・マス類の肉には寄生山がいることもあるので、生食は避けたほうがよい。

照り焼きや粕漬け焼き、みそ漬け焼きなど、サケ本来の風味をいかした調理法がおすすめ。味つけは濃くしないこと。このほか、身がきれいなピンク色なので、この色が生きるように、塩焼きやムニエルに。大根おろしと醤油やバターソースがよく合う。
どの場合も火を通しすぎるとパサパサになり味が落ちるので充分に注意する。

卵の塩蔵品のイクラ、筋子は栄養価のすこぶる高い食品で、なお且つ旨い。中でもあつあつのご飯に醤油腹子をたっぷりかけて食べる腹子丼は最高の贅沢品。雄の腎臓の塩辛「めふん」、えらの塩漬け「ささめ」、頭部軟骨の三杯酢「氷頭(ひず)」などは、いずれも酒の肴として珍重される。

サケ料理については「鮭のごっつぉ」をご覧あれ。